放題・・・

2010年09月10日

バスツアーの目玉のひとつに「甘エビのつめ放題」があった。

発泡スチロールのケースに甘エビをつめてお土産にする企画だった。

↓店の人がこんなザルの上に甘エビを撒いて,それを箱につめるのだが・・・




いつか格安ショートケーキを巡ってマダムと戦闘状態に入ったことがあったが,ここでも彼女たちのジツリョクが発揮された。

つめ放題の会場は国道沿いの大規模な海産物専門のお土産屋さんだった。

バスから会場までの約30メートルの移動からバトルは開始されていた。

バスの座席は前から二列目の窓際,バスが停車しドアが開く頃には,座席から腰を浮かせ上体は通路に向いていた。
しかし,隣の座席・・・通路側に座っていたオヤジの動きが早かった。

添乗員が外に出て,乗客を昇降口で誘導する体制に入った頃には,ステップに足をかけていた。

ワタシは網棚に置いていたショルダーバックを降ろすのに手間取っていたら,後ろの座席のマダムが半身になりながら,ワタシの体をかわして昇降口に向かって行った。
シマッタ!とおもった時にはすでに遅く,そのマダムの一味が三人ばかり突進してきて,かたち的には正面突破をされたようになった。
その勢いに怯んでいたら,後続のマダム軍団が座席を立ち通路に並んでコチラを注視していた。

とにかく体勢を立て直し,バックを掴んで通路を歩き始めた。

隣の席のオヤジは甘エビ詰め放題会場を通り越し店内のトイレに走っていった。

ライバルが一人減った・・・


つめ放題の手順は,事前に配られた参加券を土産屋のスタッフに手渡し,引き換えに発泡スチロールの箱とナイロン手袋を受け取り,↑のザルに広がっている甘エビを箱に詰める,というものだ。

発泡スチロールの箱には保冷用の氷が目いっぱい詰まっていた。

ワタシは事前に攻略法を研究していたので獲物の甘エビを慎重に選びながら,箱詰めにとりかかった。
このような「詰め放題」というやつは,いかに隙間無く詰めていくかがポイントである。
ワタシが採った方法は,先ず同じくらいの大きさの甘エビを順序良く頭を揃えて並べることだった。
保冷の氷が平らではなかったので凹凸ができる。
その凹凸を甘エビで均していく。

そうして詰めているうちに異変が起こった。

手ごろな大きさの甘エビを選んでいると,4時の方向からいきなり手が伸びてきて,ワタシの目の前にあった甘エビを数ひきワシヅカミにしていった。
あっけにとられてみていると,そこかしこから手が伸びてきて目の前のザルが瞬く間に空になった。

こんなザルが他に何箇所も出ていたので他所へ移ろうとしてたら,4時の方向のマダムが「無くなったら終わりかぁ?」と叫んでいた。
それを聞いた,回りのマダム軍団は甘エビが残っているザルに向け一斉に走り出した。

そこそこ詰めたので「もういいかな」と思っていたら,土産屋のスタッフが空になったザルに甘エビを補給し始めた。
ワタシは更に詰め込むことに成功し,氷の厚さに負けずに55匹を詰め込んだ↓。




この様子を見ていた近くの別のマダムは「そうやったら沢山入るのね」とか言っていたが,ワタシは曖昧にうなづく事しかできなかった。
少し疲れを感じながら蓋をしてもらいに,スタッフのところへ行くと,友軍・・・うちのヨメの姿があった。

「凄いマダムがいたわ,甘エビ鷲掴みやったわ」と言ったら「そんなんではちゃんと入らない」といいながら出してきたのが↓これだった。



全部で80匹近く詰め込んだらしい。

ワタシは甘エビを横に寝かせて並べたのだが,ヨメは「そんなんでは駄目だめ」とワタシにダメ出しして「こんな場合は縦に入れなアカン」と教示するのだが,もう蓋をしたあとだった。

ワシヅカミのマダムは確かに山盛りの甘エビなのだが,大して入ってなさそうだった。
土産屋のスタッフが,蓋をするときに均していくと,ぜんぜんたいしたこと無かった。

そうするとうちのヨメは立派にマダムの幹部になれそうなジツリョクを発揮したことになる。

蓋をする係りのスタッフは言葉もなかったようだった。

嗚呼オソロシヤうちのヨメ・・・




Posted by megumi at 21:04 Comments( 10 )